3D CAD/CAM/CAEのFusion360でXY平面、XZ平面、YZ平面で押し出しの新規ボディ、結合、切り取りを使った敷板のモデリングの練習作業を紹介します。
3D CAD/CAM/CAEのFusion360は
- 1か月7,700円
- 1年間61,600円(1か月あたり5,134円)
- 3年間166,100円(1か月あたり4,614円)
と、低価格で利用することができます。
また、従業員数10名以下、年間収益10万ドル未満の企業のユーザ向けのスタートアップ企業向けライセンス
非商用目的の個人利用であれば1年間無料ライセンスを使用することができます。
スケッチと押し出しを使って敷板の作成
幅30の六角に30度の面取りとM20の雌ねじです。
図面のPDFはこちらです。
作業手順は
- XY平面、XZ平面、YZ平面の選択
- 2Dで敷板のスケッチ
- 押し出しを使って3D化
- 3D化した面に2Dで切り欠きのスケッチ
- 押し出しを使って切り欠きの作成
になります。
最後に動画があるので確認してください。
XY平面、XZ平面、YZ平面の選択
モデリングを開始するときに平面の選択をします。
ただモデルを作成するだけなら、何も考えず平面の選択をして問題ありませんが、加工をするためのモデル作成の場合平面の選択、モデルの向きを加工に合わせる必要があります。
加工に使う機械、製品の取り付け向きなど考えてから平面を選択します。
後ほど変更することができるので、まだ決まってないとか、作業途中間違えに気が付いても気にせず作業はできます。
前回の投稿では、スケッチを作成を選択してから平面を選択しましたが、平面を選択してからスケッチを作成を選択してもスケッチを開始することができます。
その他にもブラウザで平面を選択
平面を選択して右クリックでスケッチを作成を選択
平面を選択して右クリックで緑枠部のスケッチを選択
緑枠部のスケッチを選択するとコマンドが表示されるので、すぐにスケッチを行うことができます。
2Dで敷板のスケッチ
作成する敷板がバイスの上に置いて使うことをイメージ(立形マシニングセンタでZ軸+側からの視点)してXY平面に平面図で作成をしていきます。
XY平面でスケッチを作成します。
スケッチに使うコマンドは2点指定の長方形です。
2点指定の長方形を選択したら、原点にカーソルを合わせてクリックします。
あまり寸法は意識せず、似たような形をスケッチします。
ここに数値入力をして寸法を決めるか、
スケッチ後にスケッチ寸法で数値入力をして寸法を決めます。
スケッチ中に寸法入力
スケッチ後にスケッチ寸法を使って原点からの寸法入力
寸法入力が終わったのでスケッチを終了しますが、その前に確認することがあります。
スケッチした線の寸法漏れや、点の位置が原点からずれていたりすると未拘束状態で線が青くなり、
線の寸法や、点の位置が決まっていると拘束状態で線が黒くなります。
寸法漏れの場合スケッチ寸法を使って寸法を入力します。
原点からずれている場合、一致という拘束コマンドを使います。
一致を選択して、スケッチの点と原点を選択します。
完全拘束されたスケッチはブラウザのスケッチの所が鍵マークになり、
不完全拘束のスケッチは鉛筆のマークになります。
完全拘束を意識して作業を進めますが、複雑なスケッチになって未拘束のスケッチが沢山あったり、探すのが大変な場合などは、作業や加工に必要なスケッチを確認して問題なければ不完全拘束状態で作業を進めてもいいかと思います。
スケッチに問題がなければスケッチを終了して押し出しで3D化の作業をします。
押し出しを使って3D化
スケッチに問題がなく、スケッチを終了したら押し出しを選択して寸法を入力します。
完成したモデルを動かして確認して問題がなければ次の工程に進みます。
3D化した面に2Dで切り欠きのスケッチ
前回から、ここまでの作業では最初から用意されているXY平面、XZ平面、YZ平面を選択してスケッチをしましたが、モデルの面や自分で面を作成してスケッチをすることができます。
平面を右クリックして平面を作成
ブラウザの原点にある平面を右クリックで平面を作成
ツールバーの構築メニューから平面を作成
ボディの面を右クリックで平面を作成することができます。
平面を作成を選択すると寸法を入力できるようになるので
作成したい平面位置の寸法を入力します。
新しく平面を作成すると
ブラウザにコンストラクションのフォルダが作成され
フォルダ内に平面が作成されます。
複数の平面を作成した画像です。
スケッチのできる面がない場合は自分で平面を作成してスケッチをします。
今回はモデルの上面にスケッチを作成するので平面は作成せず
直接モデルの上面を選択してスケッチを作成を選択します。
切り欠きになる寸法10×200でスケッチをしてスケッチを終了します。
押し出しを使って切り欠きの作成
切り欠きを作るスケッチと押し出しを選択します。
緑枠部に切り欠き寸法の-15を入力します。
橙枠部が切り取りになっているのを確認してOKを選択します。
これで図面の敷板のモデリングができました。
モデルを動かして問題がなければ完成になります。
3D CAD Fusion360モデリング動画
今回の図面をXY平面、XZ平面、YZ平面を使ってモデリングの練習をした動画です。
この記事では切り取りを使ったモデリングでしたが、動画では新規ボディ、結合、切り取りを使ったモデリングをしています。
最後に
動画を見ると、どの平面からでもモデルの作成ができ、使うコマンドも変わるのが分かります。
今回は、バイスに敷板を乗せるのをイメージしての作成なので、この向きでモデリングしましたが、
バイスに取り付けて加工の場合、このモデルの場合では作成の向きが変わるかと思います。
最初のうちは自分にあったモデルを探すのが難しいですが、平面の選択、仕様コマンド、モデルの使用イメージなどを変えて一つの図面でも色々と練習ができるのでやってみてください。