3D CAD/CAM/CAEのFusion360で球、押し出し、フィレット、トーラス、選択セット、円形状パターン、外観を使ったモデリングの練習作業を紹介します。
モデルはリクエストにあった新型コロナウイルス(イメージ)です。
3D CAD/CAM/CAEのFusion360は
- 1か月7,700円
- 1年間61,600円(1か月あたり5,134円)
- 3年間166,100円(1か月あたり4,614円)
と、低価格で利用することができます。
また、従業員数10名以下、年間収益10万ドル未満の企業のユーザ向けのスタートアップ企業向けライセンス
非商用目的の個人利用であれば1年間無料ライセンスを使用することができます。
新型コロナウイルス(イメージ)の作成
新型コロナウイルスのモデリングをするのですが、見たことがなく、寸法もわからないのでテレビやインターネットで見たイメージで作成しました。
作業手順は
- Φ50mmで球
- Φ22mm 15度で40mmで押し出し
- R10mmでフィレット
- 先端径で1mm押し出し
- R175mmでフィレット
- 直径3.0mm 内径3.5mmでトーラス
- R2.0mmでフィレット
- 選択セットの作成
- 円形状パターンで複製
- レンダリングの外観で色付け
になります。
イメージなので寸法や形状、色などは自由に作成した方がいいかと思います。
最後に動画があるので確認してください。
球コマンドで本体の作成
球は2Dのスケッチをせずに直接3Dのモデルを作成するので
球のコマンドを選択します。
球のコマンドを選択したら平面を選択します。
どこの平面でも構いません。
今回はXY平面を選択しました。
平面を選択したら球を作成する位置を選択します。
原点を選択して球を作成します。
原点を選択したら寸法を入力します。
押し出しでトゲの作成
XY平面にトゲを作成します。
スケッチを作成と平面を選択します。
円のマークのコマンドを選択して円のスケッチをします。
球を原点で作成したので同じく原点を選択します。
円の直径22を入力します。
作成した円を確認してスケッチを終了します。
円のスケッチができたら押し出しを選択します。
押し出しを選択したら
緑枠部の距離に押し出し量の40
橙枠部テーパ角度に-15
青枠部の操作で結合を選択
を入力してOKを選択します。
結合部をフィレットで面の作成
本体とトゲの結合部をR面を作成して滑らかにします。
テーパで押し出しができたらフィレットを選択します。
フィレットを選択したら本体とトゲの結合部の円を選択します。
ひとつ前の工程の押し出し時に、結合でなく新規ボディを選択した場合は結合部の円を選択できません。
見た目は同じですが、ひとつ前の工程で新規ボディで押し出しをすると、2つ目のボディが作成されるので結合部ができません。
フィレットと結合部を選択したら10を入力し、形状に問題がなけれOKを選択します。
トゲ先端部を押し出し
若干ですが、先端が痩せているように見えたのでR面を作成して太らせます。
フレットでR面を作成するために押し出しをします。
押し出しを選択して
トゲの先端面を選択します。
押し出しとトゲの先端面を選択したら
押し出し量1を入力します。
フィレットを選択して結合部の円を選択します。
フィレットと結合部の円を選択したら175を入力します。
※今回は作成済みなので175と数値が決まっていますが、初めて作成する場合は緑枠部の矢印を使ってモデルを見ながら数値を決めます。
トーラスで先端部の作成
トーラスは2Dのスケッチをせずに直接3Dのモデルを作成するので
トーラスのコマンドを選択します。
先端面が小さいのでカーソルで選択できる程度まで拡大します。
マウスホイールを回すと拡大ができます。
トゲの先端面を選択します。
面を選択したら原点を選択します。
原点を選択したら、円の直径(内径)3.5を入力します。
円の直径(内径)3.5を入力したら、トーラスの直径3.0を入力します。
既存のボディと作成するトーラスが触れるから自動で切り取りに切り替わります。
画面が真っ赤になるので焦りますが、結合に変更すると作成しようとしているボディが表示されます。
結合部をフィレットで面の作成
トゲとトーラスで作成したボディを結合したらフィレットで面を作成します。
フィレットを選択して結合部の円を選択します。
フィレットと結合部の円を選択したら2を入力します。
矢印がだいぶ下の方にあって見えませんが、初めて作成する場合は矢印を使ってモデルを見ながら数値を決めます。
外観を確認して問題がなければ次の作業に進みます。
選択セットの作成
作成したトゲを複製するのですが、図面がなくイメージからの作成なので、どのように複製するか実際に作業してみないと分かりません。
今回複製するトゲは5つの面でできていて、トゲの複製をするときに5つの面を選択して、複製に使うコマンドを選択をします。
数回の複製や、複製のやり直しなど毎回の5つの面の選択をすることになりそうなので、毎回の5つの面の選択を省くために選択セットを作成します。
作成した選択セットを選択すると、一つの選択で5つの面を選択することができます。
キーボードのコントロールキーを押しながら選択セットを作成する面を選択します。
選択セットにする面の選択が終わったら右クリックをしてメニューを開き、選択セットを作成を選択します。
選択セットを作成を選択すると
画面左側のブラウザに選択セットが作成されます。
円形状パターンでトゲの複製
球面に合わせて円形状でトゲを複製します。
緑枠部の選択を選択します。
選択すると選択された部分が青くなるので確認します。
選択セットを選択したら円形状パターンを選択します。
緑枠部の軸を選択して
円形状の基準になる軸を選択します。
今回はY軸(緑)を選択します。
向きを変えてモデルを確認しながら複製数を決めます。
今回は6を入力します。
問題がなければOKを選択します。
スケッチで基準軸の作成
複製に使える基準軸がX軸とY軸の二つで、トゲの作成をするのには足りないので、スケッチを使って基準軸を作成します。
スケッチしやすいように緑枠部の目のマークを選択して非表示にして
XY平面にスケッチをします。
XY平面は画面右上のビューキューブが上になります。
線分を選択して
原点から2本の線を適当に作成します
2本の線ができたらキーボードのエスケープキーを押して線分の選択を解除します。
2本の線を選択してコンストラクションを選択します。
コンストラクションを選択したら
補助線(点線)になったのを確認します。
補助線(点線)に角度寸法入力します。
スケッチを選択してY軸と点線を選択します。
Y軸と補助線(点線)を選択したら角度寸法を60を入力します。
補助線(点線)と補助線(点線)を選択して角度寸法を60を入力します。
確認をして問題がなければ円形状パターンの作業をします。
カッコ寸法は入れても入れなくても構いません。
緑枠部の目のマークを選択してボディを表示します。
円形状パターンでトゲの複製
選択する基準軸が変わるだけで、作業内容は1回目の円形状パターンと同じです。
緑枠部の選択を選択します。
選択セットを選択したら円形状パターンを選択します。
円形状パターンを選択したら
円形状の基準になる軸を選択しますが、ほかに面などがあって軸を選択できない場合は左クリックを長押しすると緑枠部にウィンドウが表示されるので、ここから選択をします。
円形状の基準になる軸を選択したら数量6を入力します。
向きを変えて確認をして問題がなければOKを選択します。
もう一か所同じ作業をしますが、3回目の同じ作業なので説明は省略します。
選択セットと円形状パターンを選択
外観を確認しながら数量を入力
原点とスケッチを非表示にして、モデルを動かして確認をします。
問題がなければモデリングの作業は終了です。
レンダリングの外観で色付け
モデリングに問題がなければレンダリングで色を付けます。
緑枠部の三角を選択して
橙枠部のレンダリングを選択します。
レンダリングを選択したら緑枠部の外観を選択します。
外観を選択すると緑枠部のライブラリに素材が表示されます。
表示された素材からモデルに合ったものを選択します。
フォルダを開くと、いくつか色が表示されるので、使用する素材の緑枠部の矢印マークをクリックしてダウンロードします。
使用する素材をドラッグアンドドロップします。
パウダーコートの粗い赤にしました。
色を付けることができたら拡大などして確認をします。
イメージより色が明るいので編集をします。
ライブラリの上にあるこのデザイン内に使用している素材が表示されているので
右クリックして編集を選択します。
編集ウィンドウが表示されるので編集をします。
緑枠部のポインタを下に動かして暗めにしました。
面の状態を変更して自分のイメージするものに近づけます。
面の状態を変更するので詳細を選択します。
詳細を選択したら、粗さを選択します。
自分のイメージする外観になったらモデルを動かして確認をします。
モデルを動かして問題がなければ完成になります。
3D CAD Fusion360モデリング動画
今回作成した新型コロナウイルス(イメージ)でモデリングの練習をした動画です。
最後に
今回は機械加工に関係のないモデリングでした。
動画も8:35と長めになってしまっていますが、機械部品のモデリングに使える操作はあるかと思いますので、練習してみてください。