このページには
- Prusa i3 MK3Sの特徴
- 購入方法
- スペック
- フィラメントの種類
- 組立にかかった時間
などが書いてあります。
先日、FUSION360を使ってモデリングの配信をしているときに3Dプリンターを使ってシリコーンの仕事をしている方から『3Dプリンタ買わんとかあんなw』てコメントをもらったことをきっかけにPrusa i3 MK3Sを購入しました。
勤めていた会社に3DCADのSOLIDWORKSを導入したときから3Dプリンターに興味があってAurora Labsの40万円で金属を出力できる3Dプリンターの見積もりを工具屋さんに、お願いをしたことがあります。
↓2014年10月のライブドアニュースの記事です。
ついに金属を出力できる個人向け3Dプリンターが登場
理由は忘れましたが、仕入れることができませんでした。
amazonで3Dプリンターを検索しても商品が多すぎて値段も1万円以下から数十万円と大分差があり選ぶことができず過ごしていたのですが、仕事で使っているということから99,800円と高額だったのですがPrusa i3 MK3Sを購入しました。
そのとき勧められた商品はPrusa i3 MK3S、Artillery Geniusでした。
Prusaの特徴
PrusaはFDM方式(熱溶解積層方式)用いた3Dプリンターで
FDMはFused Deposition Modelingの略です。
チェコ共和国の製品で日本での知名度は低いですが世界で最も使われている3Dプリンターです。
Prusaはアップグレードが可能で、数年ごとに新しいモデルを一式買いそろえる必要がありません。
Prusa i3 は チェコ共和国 の会社 Prusa Research によって開発されている、オープンソース の 熱溶解積層法 を用いた 3Dプリンター である。RepRap プロジェクトの一部であり、世界で最も使われている3Dプリンターである。オリジナル Prusa i3 は Josef Průša によって 2012年 に設計された。
引用元: Wikipedia Prusa i3
購入方法
組み立て済みの3Dプリンターを購入、3Dプリンターを自作する組み立てキット、チェコから輸入、部品を買い揃えて自作するなどPrusa i3 MK3Sの購入方法がいくつかあります。
日本ではamazonで正規販売しているみたいです。
最初聞いたときは、え?と思ったのですが5色プリントキットの問い合わせをした時のメールにもamazonと書いてありました。
日本のamazon正規品(組立済み)
日本のamazonが正規販売をしていて、組立が終わっているので、すぐに運転することができます。
金額は149,800円ですが現在品切れになっています。
amazonで購入するメリットは日本語の取り扱い説明書が付いています。
Original Prusa i3 MK3S 3Dプリンター (組立済み) [日本正規品]
組み立て、調整、テスト済みで、完全な保証付き
2回目以降のプリンターとフィラメントの注文が10%オフ
メール、フォ―ラムにてプレミアムサポート
要望、質問があれば相談が可能です。
日本のamazon正規品(キット)
日本のamazonが正規販売をしていて、自分で組み立て、調整、テストをします。
運転できるようになるまで時間がかかります。
アマゾンのレビューを見ると10時間前後と書いてあり、どこかのサイトでは平均15時間と書いてありました。
自分は時間を計っていなかったのですが、PRUSAという文字のプリントが終わるまで20時間から30時間くらいだったと思います。
思っていたより時間がかかりました。
amazonで購入するメリットは日本語の組立ガイドおよび取り扱い説明書が付いています。
公式ホームページで同じものを見ることができますが、本の方が見やすいかと思います。
部品に対してのみの保証
2回目以降のフィラメントの注文が5%オフ
フォーラムでのみのサポート
チェコ共和国から輸入
チェコ共和国の本社から輸入することができます。
日本では販売されていない一つ上のバージョンMK3S+が$749.00のほかに送料、関税、時間がかかりますが日本で買うより多少安くなるみたいです。
そのほかにも日本では販売されていない付属品なども販売しています。
クローン製品の購入
Prusa i3はオープンソース化されていてクローン製品の販売がされています。
検索するとキットが50,000円くらいで購入することができそうです。
組み立て済みの販売はされていないみたいですね。
キットでなく部品だけを買いそろえると、もう少し安くなるみたいです。
スペック
Prusa i3 MK3Sのスペックです。
仕様
- 使用できるフィラメントのサイズ
1.75mm - 付属ノズル径
0.4mm - ノズル温度
~300℃(~572℉) - ヒートベッド
~120℃(248°F) - ストローク
X軸250mm
Y軸210mm
Z軸210mm - 組立後の寸法
X方向 約450mm
Y方向 約550mm
Z方向 約600mm(フィラメント込み)
騒音
スマホのアプリを使って測定しました。
校正された測定器ではないので大体の目安になるかと思います。
3Dプリンタから50センチメートル離れた位置での騒音測定値は通常の室内の会話で
- 最小
40dB - 平均
46.14dB - 最大
52dB
軸の移動する音や振動があります。機械の動きの割には静かですが家庭で発する音では大きいです。
普通のインクタイプのプリンターより大きいです。
3Dプリンタから2メートル離れた位置での騒音測定値は静かな住宅街で
- 最小
33dB - 平均
39.01dB - 最大
47dB
50センチメートルに比べると小さく測定されていますが機械音が普通に聞こえます。テレビや音楽のボリュームを少し大きめでかけると軽減されます。
隣の部屋へ移動してガラスの扉を閉めた状態で、3Dプリンタから5メートル離れた位置での騒音測定値は静かな住宅街で
- 最小
25dB - 平均
24.27dB - 最大
31dB
扉を閉めるとだいぶ騒音が軽減されます。会話や、ほかのなにかの音があったり、なにか作業していたりするとまったく聞こえないです。
3Dプリンタの電源を落とした状態での騒音測定値は静かな住宅街で
- 最小
15dB - 平均
18.73dB - 最大
23dB
風が少し強い日で風の音を拾っているかと思います。
今回測定をした騒音は、ノーマルモードだったので今度はステルスモードで音を測定しようと思います。
自分は50cmのところでPC作業をしたり、食事をしたり、昼寝を気にせずできていて
寝るときは隣の部屋で機械が動いたまま寝ることもできています。
防音材や防振材を使う事で軽減できるかと思います。
音は人によって聞こえたり聞こえなかったりすることもあるので、なんとも言えないですね。
電気代
3DプリンターPrusaの一日平均の電気代です。
195時間なので約8日の運転で1日平均が45.24円です。
機械の電源を切ったり清掃など機械が稼働していない時も含まれます。
3DプリンターPrusaの3時間運転した電気代です。(停止している時間は含まれません)
3時間で7.26円なので1時間の運転で2.42円です。
運転開始時のノズルとベットを加熱するときが電力を大きく使っています。
1日フル稼働しても58円なので意外と安いですね。
3Dプリンターに関係ありませんがワットモニターは個人的におすすめ商品です。
2,000円もするので、買ったときは周りの人に節約になってない!とさんざん言われたのですが、
購入後の電気代が昨年比49%減になりました。
2019年に購入したのですが2019年12月の電気代は4,054円で、2020年3月の2,613円、2020年7月は3,409円でした。
これを購入したからと言って電気代が安くなるわけではないのですが、無駄な電気使用が目に見えるようになり、逆に待機電力で電力を消費していないものは差しっぱなしにしたりできるようになりました。
自分の周りでは又貸しされるほど人気あって、古い暖房器具は買い替えができるくらいになるみたいです。
組立に時間がかかった原因
組立に時間がかかった原因がいくつかります。
- 原因1
ブログに組立の工程を投稿しようと思い、組立はじめは写真を撮りながらやっていました。
写真を140枚ほど撮ったあたりから組立てガイドに足りない部分がなく、組立の記事が必要がないと思い途中で写真を撮るのをやめました。 - 原因2
作業スペースが狭く、部品を箱にしまったり出したりと探している時間が無駄でした。
70cm×70cmくらいのスペースだったので、もう少し広いスペースで作業すると時間短縮できそうです。 - 原因3
四角ナットが製品に入らなくて挿入するのに時間がかかりました。
入口が狭く作られているのか全く入りませんでした。
この時間が一番長かったように感じます。
入口のバリを取る道具があれば苦労することなく四角ナットの挿入ができるかと思います。
四角ナットに熱を加えて挿入したというブログ記事もありました - 原因4
四角ナットが一か所落ちていてノズルの組み立てなおした時間が無駄でした。
四角ナットが全然入らない中にも数か所スムーズに入る箇所があり、ノズルの組立後半で四角ナットが入っていない事に気が付き組み立てなおした時間が無駄でした。
スムーズに入る箇所は注意することで回避できていました。
組立に必要な工具はプラスドライバー、六角レンチ、ラジオペンチは付属していますが、
コンセントが3ピンなので3ピン→2ピン変換アダプターが必要です。
プリントに必要なプログラムをSDカードから読み込むのでPCで作成したプログラムをSDカードに転送するのにSDカードリーダーが必要でした。
(3Dプリンターにテストプリント用のプログラムの入ったSDカードが付属しています。)
最後に
周りの人には、そんなに作るものなんてないでしょ?と言われますが、プリントに時間がかかることもあってフル稼働です。
最近は慣れてきて起動をしてから寝るようにしています。
10万円となると高額ですが、もの作りが好きな人には最高のおもちゃだと思います。
今後はクローン製品の購入、違う材質のプリント、温度を一定に保てるようにカバーの作製、5色プリントキットの輸入と取り付け、フィラメント乾燥機の取り付けなどやってみようかと思います。
注意点は部品の品質が悪いところです。
Prusaを紹介してくれた方も、ホームセンターにネジを買いに行ったと言っていて、レビューにも同じようなことが書いてありました。
自分はネジに問題はなかったのですが、先ほど書いた四角ナットの入りが悪いのとプラスティック部品にずれがありました。
購入する前から聞いていたので気になりませんでしたが、ストレスになるかと思います。
甥の夏休みの自由研究にちょうどいいなぁと思っているのですが、この辺で苦戦してしまい、もの作りが嫌いになるきっかけになりそうな気がしていて検討中です。